Roger Nichols

ロックと呼ぶには抵抗があるが、今日はRodger Nichols。

Steely DanのAja, Gaucho、その他Stevie Wonder, JT, などのレコーディングを手がけたグラミー賞受賞者は同姓同名の別人。

私が音楽に目覚めたのは小学4年生のとき。誕生日に親にラジオを買ってもらったのがそのきっかけである。
下関はかろうじて米軍岩国基地FENの電波が届いた。毎週日曜の午後にKCケーサムDJのアメリカントップ40。英語なんかわかるはずもなく、ただラジオから流れてくるヒットソングに気づいたら夢中になっていた。
CCR「Have you ever seen the rain?(雨を見たかい)」、Chicago「Saturday in the Park」、ミシェルポルナレフシェリーに口づけ」、Carole King「It's too late」珠玉の名曲が毎週ラジオから流れてくる。
そんな輝く曲の中でも、最高のアーティストに巡り会ったのもこのころ。もちろん今でも大好きである。
それが Carpenters
(のちにCarpenterが「大工」という意味を知り、変なバンド名だと思った。そののちにこの姉妹の名字だとわかった)
「Top of the World」「Sing」「Yesterday once more」いずれもヒットチャートを駆け上がる。
実はカバー曲も多く、ビートルズの「Ticket to Ride(涙の乗車券)」レオンラッセルの「Superstar」マーベリッツ「Please Mr. Postman」などが有名である。
その後数年の間カーペンターズの曲を聴きまくった。高校になってバンドを始め(一応リードGね)Led ZeppelinBeckをやりながらもGoodbye to Loveの美しいメロディライン上のギンギンにひずんだギターソロをコピーした。
エンディングのコードは:C G/C C7/B♭ F Fm6 C/G D7 G7


前置きが長くなってしまったが、Nicholsの話はここから。
私の選ぶカーペンターズのベスト3曲は以下のようになる。選ぶ基準はメロディラインの美しさ。
Rainy days and Mondays(雨の日と月曜日は)
We've only just begun
I won't last a day without you
この3曲とも、Roger Nicholsの作曲。バートバカラックに並ぶ20世紀最高のメロディーメーカー 。
1968年に「Roger Nichols and Small Circle of Friends」でデビュー。作詞はPet Soundを手がけたTony Asher、編曲はNIck DeCaro、プロデュースはTommy Lipuma(!)。このゴージャスなサポートメンバー、Stephen Bishopのデビューアルバム並みだ。

大学生になり大学の裏にあったPied Piper House(かまやつひろしに遭遇したことがある)や中古屋など探しても、もちろん手に入る訳がない。
そんな名盤がおととし再飯された。
シュガーベイブなど数多くのアーティストに影響を与えた、音楽史に残る名盤。山下達郎もサンソンで何度か特集を組んでいる。ぜひシュガーベイブバージョンでの演奏も聴いてみたい。
のちに「渋谷系」としてブレークしたフリッパーズギターやラウンドテーブル等アーティストのルーツもこのアルバムだろう。

The Drifter: 一度聴けば心に残る名曲