スピッツ

きのうはスピッツのコンサートに行ってきた。スピッツ見るのは初めてである。
チケット先行予約はウェブ抽選だったので、首都圏(東京/千葉/神奈川/埼玉)を片っ端から申し込んだ。どれかひとつでも当たれば奇跡と思いつつも「3つ当選したらどうしよう」と無駄な心配をしていたら、ひとつだけ当選した。ラッキー。
コンサート前日まで会場を「さいたまスーパーアリーナ」だと完璧に勘違いしていたが、チケットを「当日に忘れないように財布に入れとこ」と、入れるときに目を通したが
「ん?ちょとまて」
場所は「大宮ソニックシティ」であった。気づいて本当によかった。

震えるような寒い小雨降る中、ソニックシティへ間に合うように入場。
6:30PM開演時間ほぼ定刻にコンサートは始まった。照明が落ちてメンバーが登場するといきなり全員総立ち、トークもキスもなくいきなり押し倒す状態である。
年を感じるようになってきた私にスタートから総立ちコンサートはキツい。
私はサッカーが好きで割と見に行く方であるが、席は必ずゲーム全体を見渡せるハーフラインあたりにして、選手のポジションやダイナミックなパスまわし、サイドから折り返しの攻撃など、ゲームを楽しみに行く。それがいきなり浦和レッズのゴール裏(熱狂的なサポーター群)に迷い込んでしまったのに近い。
入場者は9:1くらいの割合で圧倒的に女性。年齢層は20-40代で、前には赤ちゃんをだっこしたお母さん、後ろには中学生くらいのお子さんを連れたお母さんと、幅広い年齢に人気がある。

最近はワイヤレスが主流であるが、ギター/ベースともワイヤープラグドで長ーいコードでアンプと繋がって演奏している。きっと音にこだわりがあるのだろうが、残念ながらこのホールはメチャメチャ音が悪い!
私は2階の前方真ん中あたりの席だったが、草野マサムネの声に至っては割れ割れで歌詞はほとんど聞き取れない。メンバーが聴いたらがっかりするだろう。でもお客さんはそんなのおかまいなしに最初からエンジン全開でノリノリである

この曲はサビの部分で両手を前後に振る、この曲は左右と、曲によって振り付けが決まっているようだった。誰かが考えて広めたんだろうが、どうやってみんな知っているのか、リピーターが多いんだろうな。来場しているお客さんはファンというよりもスピッツサポーターという表現がぴったりだろう。
私はおっさんなので残念ながら混じって踊らない。

ギターは弾くときの立ち姿がボンジョビのリッチーサンボラに似ていてかっこいい。ベースは、クライベイビーをかましている。珍しい。ドラムは思ったよりもシンバルの枚数がかなり多い。キーボードは(どの曲か忘れたが)オルガンソロが格好良かった。とにかく、バンドとしての音がシンプル・タイトで厚い。
しかし40歳過ぎには見えない。スピッツに限らず、音楽を生業としている人たちはみんな年よりもずっと若く見える。忌野清志郎は享年58歳である、見えない。やはり音楽には若返りパワーがあるに違いない。

楓、ロビンソンといった王道ヒット曲は演奏しなかったが、アンコールで「青い車」が聴けてよかった。
草野マサムネ、詞も曲も声もいい。桜井和寿に「スピッツの新曲を聴く度に自分はがっかりします」と言わせるだけある。